close

野村萬斎:

 


蜷川幸雄演出の


「ファウストの悲劇」で


悪魔に魂売る博士役

 


 ◇作品のエネルギー出る演出


 人間を象徴する“悪”に魅力も


 


 狂言にとどまらず、


 

現代劇や映像の世界でも


 

存在感を見せる野村萬斎が、


 

蜷川幸雄演出による


 

「ファウストの悲劇」

 

(クリストファー・マーロウ作、

 

河 合祥一郎翻訳)で、

 

神になるべく悪魔に魂を売った

 

ファウスト博士役に挑んでいる。

 

【濱田元子】

 


 シェイクスピアと

 

同じエリザベス朝時代に

 

活躍した劇作家

 

マーロウが、ドイツに

 

実在した錬金術師

 

ファウストの伝説を基に

 

書いたとされる。

 

知識を追い 求め、

 

魔術書に手を出した

ファウスト(萬斎)は、

 

悪魔の王者

 

ルーシファーに仕える

 

メフィストフェレス(勝村政信)を

 

しもべにするため、

 

血の証文を書き魂を 売る。

 


 「破天荒な戯曲。

 

読んだだけでは

 

分からない作品の

 

エネルギーを

 

出していくところが、

 

まさに蜷川マジックだなと思う。

 

やっていて面白いです」と、

 

蜷 川演出は3作目となる萬斎。

 

「僕には割合、

 

蜷川さんなりの

 

プランをおっしゃってくださって、

 

とても演出を受けている

 

感じがします」

 

との言葉通り、

 

稽古(け いこ)でも

 

場面によっては

 

細かい指示が飛ぶ。

 

 

世田谷パブリックシアターの


 

芸術監督をつとめ、

 

自身も演出を多く手がける。

 

「僕が演出すると

 

現代性を考えてしまう」

 

と言い、

 

ファウストにも

 

思いを 巡らせる。

 

「人間の象徴と

 

もいえると思う。

 

パソコンでインターネットを

 

開いているのが、

 

黒魔術の書物を開いている、

 

ということかな。

 

どんどん深みにはまっ ていく。

 

毒のあるものはうまいし、

 

悪の潜むものに人間は

 

魅力を感じるんです」

 


 25日まで、

 

東京・渋谷の

 

シアターコクーン。

 

共演には長塚圭史、

 

木場勝己、

 

白井晃ら

 

実力派キャストがそろう。

 

問い合わせは

 

03・3477・ 3244へ。

arrow
arrow
    全站熱搜
    創作者介紹
    創作者 junkolovemansai 的頭像
    junkolovemansai

    junkolovemansai

    junkolovemansai 發表在 痞客邦 留言(0) 人氣()